ジンジャー・エールの生姜率

勢いで始めてしまったブログ。旅行や小説や音楽を語るともっぱらの噂。

ぶらり街歩き[5] 江ノ島七景

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初めて訪れたのは、どうも数年前のこの季節だったらしい。

たぶん、日付的に、会社の内定式のついでとして、横浜に前泊して訪れたんだと思う。

写真を見るに、よく晴れた日だったようだ。眺め良く、気候もちょうど良さそうだ。たぶんそのときからこの場所を気に入っていたのだろう。

 

だけどまさかその後、こんなに何度も訪れることになるとは、さすがに思ってもいなかった。

何かの節目が来るごとに、江ノ島を訪れるようになるとは。

 

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片瀬江ノ島駅前の「弁天橋」。"I can fly !!!" の地

 

 

数ヶ月後、2016年6月。

ある程度、新生活が落ち着いてから、私は再び江ノ島を訪れた。

一度目は他の場所も観光しがてらだったので、外から見るにとどめていたからだ。今度こそ中まで行ってやろう、と思って。

 

江ノ島は、小高い山になっている。

人で賑わう商店街を抜け、神社でお参りすると、しばらくは山の外周に沿うように登っていった。

しばらくすると植物園と灯台が見える。ここが本当に好きだ。花の名前はわからずとも

穏やかな気持ちになれるし、灯台の上からの見晴らしは素晴らしい!

ちゃんとしらす丼も頂いて、私は上々の江ノ島デビューを果たした。

 

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天気の良い時限定、灯台の外は特にスリリングで最高だ

 

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うまし!!

 

 

同じ年、2016年8月。

さあ夏だ。夏と言えば海だ。

このときはあちこちの海岸へと足を伸ばした記憶がある。

江ノ島の前の片瀬海岸は、海の家と日焼けの若者たちで大混雑だった。

……正直一人だと場違いだなー、と思って、ぷらっと歩いただけ。人で混み合う夏の海岸には、むやみに近づかない。しっかりと覚えた。

でも、耳元に鳴らしていたLampの音楽は、とてもとても良かった。

www.youtube.com

 

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大にぎわい。

 

 

同じ年、2016年10月。

……なんで訪れたんだっけ。会社の長い長い研修に、飽きが来ていた頃だったと思う。

このときは、今まで行っていなかった裏手の方へ向かった。

釣り人が多くて、のんびりした場所だ。なんとなく癒やされる。

そして、初めて夜の景色を見た。ノスタルジックでいい感じだな、と一人、感慨にふける。もう少し、研修頑張るか、と。

夜の湘南には、それからちょくちょく行くことになる。

 

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ほとんどが釣り人。家族連れもちらほらいて微笑ましい。 

 

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夜の片瀬海岸側。スマホの限界。 

 

 

翌年、2017年6月。

自分は、心を壊していた。

その原因は色々複合したものなので、省略させていただくけれど。少しずつ、ほんの少しずつだけど快方へ向かっていたこの時期に、友人が関西から遊びに来て、一緒に江ノ島に行った。

二人だと、また違った楽しみができる。つまり、酒盛りだ。

ずっと気になっていた「江の島ビール」。二つの味を注文して、飲み比べをして。それが日曜日のお昼からなんだから、最高に決まっている。

この頃の記憶は断片的だけど、この出来事はよく覚えている。心の病には、楽しい散歩と楽しい語らいが一番。友人に感謝だ。

 

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サンキュー、友人

 

 

同じ年、2016年12月。

段々と、西洋建築と海への憧れが募り始めていた頃。

この日は、上大岡→自由が丘→江ノ島というあまりにも謎すぎる動線を取っていたらしい。

「自由が丘のヴェニス」と呼ばれる場所を見に行き、海で夕焼けが見たいから江ノ島に行った。つまり、色々と不安定だったわけだ。

 

夕方の湘南はもう何度か見たことがあったけれど、きちんと写真に残しているのはあまり無かった。この日の写真は今見ても本当にきれいで、とても、さびしい雰囲気だ。

そのしばらく後から、毎月のように海外逃亡旅行を始めるようになる。西洋建築と、海がある所ばかりに、行くようになる。

 

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12月には人もまばら

 

 

2018年7月。

色々あって、横浜から去ることになった。

7月1日、夏の始まり。自分が真っ先に向かったのは、また江ノ島だった。

海の家はまだ設営中みたいで、半端な状態の海岸だった。色々なことを思いながら、Lampの音楽と共に海岸沿いを歩いて、炭酸飲料を飲んでいた。

それから少し場所を移して、片瀬海岸の西から夕焼けを見ていた。この日は、ぼんやりと富士山が見えた。夏の始まりと、自分の人生の転機を、その景色に重ねていた。

 

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ソーダ水の想い出」、なんて

 

 

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節目、節目で、訪れてきた江ノ島

だけど、実はまだまだ足りていない。洞窟には行けていないし、島の奥の方を散策できていないし、何より「あの鐘」を誰かと鳴らせていない!!!

 

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このときは一人で鳴らした。ギブミー相手!

 

まあ、そんな俗っぽい話は置いたとしても。

きっと、何度だって訪れたくなる。古くから愛され続けた場所で、景観で。私の迷いを受け止めてくれて、私の愛する場所だから。

次の機会は。あの黒っぽい砂浜を歩き、波打ち際から江ノ島を観るときは。いったいどんな節目に当たるのだろうか。

八つ目の景色は、どんな姿を見せてくれるのだろう。

 

 

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