ジンジャー・エールの生姜率

勢いで始めてしまったブログ。旅行や小説や音楽を語るともっぱらの噂。

春は就活(とかいうあれ的あれ)

どうも。

めっきり春になりました。

採用の季節です。

 

 

……待って、逃げないで。

 

ええ、そろそろ企業の採用活動が本格化している時期ですね。

懐かしいな。私も数年前は「新卒理系国立大学院生」という「完全無欠・最強無敵」のカードを高笑いしながら切り、

 

惨敗いたしました。

 

ええ、ものの見事に。

たまに「どれくらい会社受けました〜?」なんて話をされると、本当に答えられなくて困ります。

就活末期に作っていた「落ちた会社+書類出すか検討中リスト」が100の大台乗っていたのは覚えている

……検討中で終わった企業の方がはるかに多かったです、一応ね。

 

 

一番の失敗理由は「やりたいことが絞りきれなかった」こと。

といっても別に「将来やりたいことなんかないし〜金は欲しいから就活するけど適当にお気楽に生きたいだけやしぷ~〜」って訳ではないです名誉のために。

むしろ、面白そうなことが多すぎて、絞りきれなかったんですよね。

 

機械メーカー!どどーん!わあカッコいい!

材料メーカー!ばばーん!わあ知的!

先端のIT企業!ででーん!わあ刺激的!

環境コンサル!ずずーん!わあ素敵!

 

……万事これに近い調子で。

今から思えばアホなんですけど、これ仕方ない部分もあると思うんですよね。

 

例えば、車の購入を検討しているとき、

例えば、家の購入や新しい賃貸物件を検討しているとき、

色んな条件を並べてワクワクしますよね。デザイン、機能、オプション、……。

 

就活もそれと一緒なんですよ。

所詮、就活生は消費者なんです。

 

と、暴論をぶち上げましたが(※暴論という自覚はあります)。

だって、ですよ。企業を選ぶ際、学生が判断軸にするのは、採用サイト、説明会のスライド、実際の社員の声、職場見学、辺りが主になると思います。

前者2つですが、特にある程度以上の企業になると、サイトとかスライドは外注先のプロが作ったりしていますので、そりゃ魅力的ですよ。相手は消費意欲を最大化させる方法を知っているプロですから。

後者2つは、生の姿になるので作りようはないですけどね(実際、「この会社照明が暗いな…」というので優先度が落ちた企業もあります)。それでも、大抵は魅力を最大限伝えられるよう考え抜かれた上で人選や見学コースを検討している訳です。そう、生の姿に見えたって、結局は企業のお客様向けの姿なのです。

 

その結果、学生時代の私は、消費者として企業の手のひらでくるくるころころさせられていた訳です。あわれな子羊よ。

そして最悪なことに、上っ面だけで来たので、一次面接なんかは良くても最終面接辺りになると(……コイツ、本当にウチに来る意欲あるの?)と思われてしまうのです。

……まあ、逆にそこできちんと落としてもらえて良かったのかもしれませんけどね。ミスマッチが企業にも学生にも一番不幸せなことですし。

 

 

もちろん、いくつか「本当に行きたい企業」はありましたが。そういう所は得てして倍率が高く、普通に落とされました。

結局、どうすれば良かったんでしょうかね。

そうか、消費者になるな、むしろ生産してやれ。くらいの気持ちとかどうでしょう。

 

 

??(←自分で書いててよくわからなくなった図)

 

 

 

いや、起業しようぜ!って訳ではなく。

例えば面接なんかで、「こういうスキルを身に着けたいが制度/仕組みはあるか」「こういう試してみたいことが実現できるか」「御社の今後のプランに自分のこの能力は活用できるか」と、相手の興味を引くようなカードをこちらからバンバン切るのです。準備は事前にしておいて、面接では淀みなく。相手の出方には常時気を配りながら。

そうは言っても、いくつも企業を受けているし〜なかなか考える時間が取れないよ〜となるかもしれませんが、

少し考えてもそのアイデアが一切出てこない企業はまず通らないです。

※個人の見解です。

※意見には個人差があります。

※真面目に言うと、業界業種企業の風土にもよります。

 

企業だって、新卒に対して基本的には将来の戦力を求めているんです。会社を中長期的に支えてくれそうなプランや能力を持つ人材を優先するのは当然です。

ただですよ。上っ面の情報を一夜漬けみたいにインプットするんじゃなくて、そういう生産的な考えを意識するようにすれば、もう勝ったようなものです。だって企業研究も業界研究もその中に既に含まれていますから。

 

とはいっても、アイデアが出ないのは落胆すべきことではなく、単にその企業とのマッチングが取れなかっただけです。そこで自分がやりたいことはちょっと無かったっぽいかな、というだけ。

むしろESや面接で無駄に浪費する前に優先順位付けができて、ラッキーですらあります。

……あまりにどの会社に対しても出てこない場合は、まずなぜ就活をするのかからゆっくり考え直した方がいいです。ちょっとそこ、数年前の自分。

 

 

世の中には、本当に色々な企業があります。

同じ業界でも、休憩中の社員の表情や社屋のボロさや、色々。

これは(哀れにも)就活で落ちまくった自分が言うから、(無駄に)説得力があります。

だから、どこかにはかなりの精度で合う企業はあるはずです。

あとは、その企業にマッチングを取れるように、仕込みをしておくだけ。内定はその一つだけでもいいんです、どうせ入社するのは一社だけなんですから。

 

まあ、なんとかなりますよ、案外。

例えば(面接怖いよがくぶる)って当初は思っていた自分も、最後の方には社員の目をガン見で話せるようになりましたし。

事前の仕込みとか、面接のコツとか、多少経験値を得ればなんとなくカバーできます。

 

 

そうそう。就職してから今まで何度か、就活生と話す機会がありました。私はよく、「体調には気をつけてくださいね」と言います。それはこういう無茶苦茶な経緯があったからで。

生産活動なんて、健康なときじゃないと満足にできません。一旦自分を見失うと、作るべきものすら、作りたいものすらわからなくなるので。

人は誰でも、不健康な精神状態だと、消費する一方の生活になりがちです。。

 

 

最後に。

就活中、遠征先の漫喫でハッとした上でボロ泣きした上で作者ありがとぉぉーってなった部分を引用して、(この無様なブログを)綺麗に締めくくりたいと思います。

 

 

「”君らしく”なんて曖昧なものじゃない。何やったって変わったってカンケーない。君はどうせ君だよ」

「君の人生で ありったけの君で 真摯に弾けばいいんだよ」

(講談社四月は君の嘘」3巻より)

 

 

どうか全ての就活生が、来年、素敵な四月を迎えられますように。