ジンジャー・エールの生姜率

勢いで始めてしまったブログ。旅行や小説や音楽を語るともっぱらの噂。

ぬくぬく

先日、寝るときに敷布団を撫でながら「大好きだよ〜」と言ってみた。

すっと心が軽くなった気がして、心なしか、いつもよりふかふかと体を包んでくれるようになった。なんだこれ、超楽しい。

掛け布団を「よしよし」と撫でてみる。

毛布を「いいこいいこ」と、とんとん叩いてあげる。

枕を「ぎゅーっ」と抱きしめる。

 

楽しい。

そして、変態だ。

どうしようもないくらい、変態だ。

 

 

布団という家具は特別なものだと思う。

なぜなら、毎日かならず使う物だからである。

 

炊飯器は家で食べるときしか使わないし、こたつは冬しか使わない。テレビをつけない日だってあるし、冷蔵庫内は空っぽだ(それは自分だけか)。

布団は――ごくたまに生態が観測される「床寝族」を除いて――毎日使う。しかものしかかられ、巻きつかれ、ヘッドプレスをくらう。それでも文句を言わず帰りを待ってくれて、夜には私達を優しく包み込んでくれる。健気だ。いい子だ。

だから、たまには労ってあげることも大事ではないだろうか。

そうだ、いっそ人間の「勤労感謝の日」のように、「お布団感謝の日」なんかがあってもいいかもしれない。

お布団の儀式を催し、お供えを用意して、布団への心からの感謝を込めてその日は寝床につくのだ。なんと幸せな式典だろう。ぜひ国会で議論して制定していただきたい。

そう、我々は、もっとお布団に感謝してしかるべきなのだ。

 

 

そんな自己弁護を重ねることで、なんとか、いや見事に、自分は変態でないという図式を確立することができた。

これで安心だ。そして自分は、「ぬくぬくー」「ぎゅー」「よしよーし」「えへへー」とひとしきり言ってから、お布団へ子守唄を捧げる。

布団への沈み込みがいつも通りになった頃、つまり布団が眠りについた頃。私もまた、静かに一日を終える。